新たに職に就いた方、転勤になり職場が変わった方、既に定期は買いましたか?
この春、家族が定期を買って損してしまったエピソードが2つもあったので需要があると考え、どうすれば便利にお得に定期を活用できるか例を交えて出してみようと思います。
裏ワザ的なものもありますよ。
自分が定期を買う時も、何度か失敗して調べまくってここまで来たので定期情報には自信があります!
1つ目の項目は基本的なことなので、「オートチャージもう使ってるよ〜」という方は2つ目の項目から読んでください。
※事業者によって異なる場合があります。2022年4月時点、例の金額計算は消費税8%での情報です。
JR東日本ベースで書いていますので私鉄だとクレカが使えなかったり割引率や手数料など細かいところが違う場合があります。
目次
定期券の形式
定期にはいくつか種類があります。
・磁気定期券
切符のように改札に投入するタイプ。
昔からあるので定期といえばこれという方も多いはず。
後述する分割購入の時に間違って別の定期でタッチしてしまうことを防ぐ為にあえてこれにするといった使い方があります。
それ以外でこれにするメリットは無いと思うのでICカード定期券に切り替えることをおすすめします。
窓口で頼めば切り替えてもらえます。
既に所持しているICカードに紐付けることも可能なようです。
・ICカード定期券
交通系ICカードに定期の情報が書き込まれておりタッチするだけで改札を通り抜けられます。
定期区間外に出た際にも運賃が自動計算されるのが磁気定期券よりも便利。
通常の乗車の運賃がICカード運賃での計算になるので作らない手は無いように思います。
ただしデポジットとして500円を預ける必要があります。(返却時に戻ってきます)
・クレジットカード一体型ICカード定期券
ICカード定期券の機能を備えたクレジットカード。
発行する時のデポジットを必要としません。
オートチャージが可能でチャージする手間を節約。
カードをひとつにまとめられるのがメリット。
ただし審査があり、カードによっては年会費が必要です。
・モバイルSuica、モバイルPASMO定期券
東日本のSuica、PASMOエリアにお住まいの方はおサイフケータイ/Apple Pay対応携帯電話にICカード定期券と同様の機能を付けられます。
SuicaはVIEWカード、PASMOは私鉄の対応クレジットカードでオートチャージも可能。
ここ最近減りつつある券売機やみどりの窓口等定期券売り場に並ばなくてもいつでもチャージ、定期の購入/更新ができるのが大きなメリットの1つです。
また、携帯電話を紛失したときも新しい機種を用意すればすぐに復元できるのもよいところ。
入会には12歳以上である必要があり、クレジットカードの登録が必須。
auPAYプリペイドやLINE Payプリペイド等のプリペイドカードやデビットカードを使用すれば18歳未満の方やクレジットカードを持っていない方でもいけます。
オートチャージができるクレジットかモバイルがおすすめ
この中でのおすすめはクレジットカード一体型定期券かモバイル定期券。
定期を忘れた時に取りに帰ったりやむなく運賃を払っていてはやっていられません。
クレジットカードや携帯電話と一体型なら忘れづらいですよね。
そして、対応カードならオートチャージがあるので改札で引っかかってチャージをするという無駄な時間を削減できます。
中でもおすすめはビックカメラSuicaカード。
年一度でも使用すれば年会費がかからないカードであり、ポイントもSuicaチャージならなんと1.5%も貯まります。
通常のクレジットカードの3倍です!
ただしVIEWカードの審査は謎審査であることが有名で、既に何枚かカードを持っていた場合落とされることもしばしば。
その場合は開放VIEWSuicaが付いているイオンSuicaカードがおすすめです。
審査自体はイオンカードが行うのでVIEWカードよりは作りやすいと思います。
既にイオンカードを持っている場合は2枚目として高確率で発行可能のようです。
追記:
3月にリクルートカードプラスが可決、その後4月ビックカメラSuicaカードに申し込みしましたが否決。
ところがその直後に申し込みしたイオンカードは可決しました!
VIEWの審査が駄目でも試す価値アリ。
買い方による節約
いつから買うか?日付のマジック
定期を買う際1ヶ月が28日~30日しか無い2、4、6、9、11月スタートで買うとその月の日数分の定期になります。
例えば2月28日~の日付で1ヶ月定期を購入すると3月27日までの28日間までしか有効ではありません。
ところが、3月1日~の日付で購入した場合は3月1日~31日の31日間も有効になります。
その差なんと3日。
これはなかなか気づきにくいトラップですので購入する場合は気をつけたいですね。
6ヶ月で買う場合も同様です。
買ったその日から有効にすることももちろん可能なので上記月の1日が勤務初日で前日電車にのる機会があるなら前日から有効にしておきましょう。
安く買う方法
定期代は自分で立て替えなければならないことがほとんど。
一月の定期代ともなると最低でも1万円弱、場合によっては3万円以上になることも。
個人でその額を立て替えるのって結構きついです。
そこでクレジットカード!
例えばビューカードの場合月末締め翌々4日請求なので、カード払いなら給料日が25日や月末であれば給料日後にちょうど支払いが可能です。
1回払いなら手数料は無料ですし、ポイントももらえるので利用しない手はありません。
定期は1、3、6ヶ月の期間で購入できることは知られていると思いますが新社会人の方等は大きな金額になってしまうことと、紛失や転勤リスクを考え実際に定期券を6ヶ月で購入している方はそんなにいないのではないでしょうか。
というわけで6ヶ月定期を買わない理由への切り返しトークをしようと思います!
6ヶ月定期券は6ヶ月もの定期預金だ!
3ヶ月定期は5%引きなので大したことないですが、6ヶ月定期は私鉄で10%、JRだとなんと20%も安くなります。
1ヶ月2万円の定期と仮定
1ヶ月で買うと…2×6=12万
6ヶ月で買うと…12×0.8=9.6万
2万円の定期だとしたら半年でなんと24000円もの節約です!!
24000円あれば生活レベルを少し上げることすら可能ではないですか?
そこで問題になるのがやはり大きな金額になってしまうこと。
確かに、一気に十万円近い金額を払うのは難しいかもしれません。
ここは金利がものすごく大きい6ヶ月もの定期預金と思い込みましょう。
年利44%の定期預金なんてそんなものありませんからね!(笑)
交通費支給の会社ならそこから更に毎月少しずつ帰ってくるのですから定期預金なんて目じゃないです。
・紛失時どうするの?
落とした時戻ってこない場合いくら得だと言われてもリスクを考えてしまいますよね。
ですが安心してください。
ICカード定期券を紛失してしまった際は510円の再発行手数料と新しいカードのデポジット500円の合計1010円で再発行することができます。
旧カードのチャージ残高も保証されます。
月2万円区間の6ヶ月定期なら半年間に23回無くしても元が取れます(笑)。
なので紛失のリスクを考えても6ヶ月定期にするべきです。
・途中で使わなくなったら?
定期が不要になった場合に残っている月の分損してしまうのは嫌ですよね。
でも定期は1ヶ月以上残っていれば窓口にていつでも払い戻しが可能です。(モバイルSuicaであれば携帯から簡単にできます)
1ヶ月に満たない場合は1ヶ月と計算されてしまいますが、月末に払い戻せば問題ありません。
手数料220円のみで払い戻すことが可能なので、20%も安くなることを考えると大した額ではありません。
3ヶ月以上使う見込みがあるならその時点で5%は得(20000円の定期なら3000円得)なので6ヶ月定期にするべきです。
・どうしても大金を払うのが難しい場合
ここまで来てまだ6ヶ月定期を買わない理由があるとすればやはり5~10万円近い金額をドカンと用意するのが難しいという理由でしょう。
そんな方にはクレジットカードの「あとからリボ」がおすすめです!
定期は分割払いが出来ません。
なので別の方法で分割購入するしかありません。
それがあとからリボです。
普通に定期を購入した後にクレジットカードのマイページからあとからリボに変更することが可能です。
1ヶ月20000円の定期の場合、総支払額は96000円。
あとリボの金利は年利18%が一般的ですので6分割で毎月16000円を支払う設定で計算すると、利息は5351円。
総支払額は101351円です。
1ヶ月定期で買うと120000円することを考えるとあとリボで買ったとしても18649円引き、約84.5%の金額で購入可能です!
更にクレジットカード会社はあとからリボを使うとポイントがもらえるキャンペーンをやっていることがあります。
それを併用することでもっと実質金利を抑えることが可能です。
返済額の初期設定は3000円等の低い金額になっていることがあるので必ず大きな金額で設定しましょう。
返済額を5分割の金額にする設定も金利が安くなるのでおすすめです。
ちなみに、VIEWカードの場合1万円以上の支払いを手数料無料のボーナス一括払いに変更することが可能です。
金利0円で支払いを最大半年遅らせることができる、唯一無二の方法なのでお持ちの方はVIEWカードおすすめです!
購入区間の工夫
同一運賃で乗れる区間
電車では同一運賃で乗れる区間があります。
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上の表は京王線の京王八王子駅から乗った場合の運賃表。
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今回の例では下高井戸までの定期を買うと仮定します。
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表を見てみると上北沢~初台までの区間の運賃が同一です。
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実際に駅員さんに聞いてみたのですが、例え同一運賃の駅間でも、定期に記載されている駅より先の駅まで乗った場合その区間の運賃が引かれてしまうようです。
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つまり、この例で言うと初めから初台まで買っておいたほうが良いのです。
- 更に言うと、6ヶ月定期換算で3880円足すだけで新宿までの定期にすることが可能です。
- 初台から新宿までの運賃は往復248円なので、6ヶ月間で16日以上、1ヶ月に2、3回以上新宿まで行く機会があれば元が取れます。
- 初めから新宿まで行ける定期を買っておくのもありでしょう。
- もともと行く用事が無くても、1月あたり646円足すだけで仕事帰りに新宿のおいしいラーメン屋や飲み屋に寄れると考えると大きなメリットだと思います。
- というように、定期を買う際は少し先の駅まで考えて買うと選択肢を増やせるので生活を豊かにすることができます!
- この例ではほぼ1直線の京王線で出したのであんまりお得感が伝わりづらかったかもしれませんが、JRや東京メトロ等山手線内の複雑な路線になると経由駅の設定でほんのちょっとの額で様々な駅に寄れる様になります。
- 先の駅まで考えるとお金をかけずとも都心まで出られて有意義な休暇を送れるようになるので是非試してみてください。
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※通学定期は学校のある区間までしか買えないのでこの手法は使えません。
2枚に分割
1枚の定期に2路線以上の定期券を載せることが可能ではありますが、場合によっては2枚に分割したほうがおトクな場合があります。
上の表はJR線の 営業キロ毎の運賃です。
11kmから15km区間の運賃が240円なのに対し、26kmから30kmの運賃は500円です。
営業キロが30kmの区間のきっぷを買うとして、途中駅との駅間が15km-15kmだとしたら480円で済むのです!
このように一部安く済む区間があるかもしれないので定期を購入する際は総額より安い買い方がないか検討してみてはいかがでしょうか。
↓こちらのサイトが便利です。
更に、前の”同一運賃で乗れる区間”の項目では下高井戸で降りる仮定でしたが、東急世田谷線との連絡定期券を買っていたとしたら2枚に分割することにより金額を変えずに初台までの定期を買うことが出来ます。
他社線との連絡定期券を買う場合でも分割購入することで選択肢を広げられるので検討するべきです!
私鉄の株主優待
ここまでほとんどJR前提で書いてきましたが私鉄だと6ヶ月定期の割引率が10%だったり、クレジットカードが自社のものに限定されていたりとお得感が薄れます。(京王線がまさにそれで痛い目に遭わされた…。2018年4月から京王も他社クレカOKになりました。)
しかし、JRよりもっとお得に定期を手に入れる方法があります。
その方法とは…株主優待!
私鉄の鉄道会社では資金調達の為株主向けに乗車券を発行しており、一定の保有数があると全線乗車証がもらえます。
全線乗車証であればその会社のすべての路線を無料で乗り回すことができます!
持参人御一名と記載されているので定期券とは違い株主本人でなくても利用が可能です。
なので一枚持っておき、家族間で貸し借りとかもできちゃいます。
肝心の入手方法ですが例えば京王の場合だと30000株で電車全線乗車証、57000株で電車バス全線乗車証がもらえます。
正当に入手しようとすれば時価1000円の株だとしたら3000万円分買わないともらえないということだから一般人には到底無理。
現実的な道として、これらは毎年株主優待が届く月の6月と11月前後にファンドや資産家がヤフオクや金券ショップに売っていますのでこれを落札することで一般人でも手に入れることができます。
有効期限は半年なので6ヶ月定期と比較するのがわかりやすいと思います。
ヤフオクで買う場合はクレジットカードが使えないためご注意ください。
相場的には、5月半ばの出始めの時は8万円を超えており、例え最長ルートでも定期とトントンの値段でギリギリ元が取れるレベルでしかなかったのですが、1ヶ月経った6月半ばではなんと5万円台まで相場が下落。
購入していた中距離6ヶ月定期を払い戻して買ってもお釣りが出るレベルまで下落したのでもちろん購入しましたw
これで新宿や渋谷、八王子にタダで行けるぞッ!
なので半月程は回数券でやり過ごすのが賢いかもですね。
期限がある性質上、売る側の「早く捌かなきゃ」という気持ちは大きく時間経過での下落は相当なもののはず。
株の保有数に応じてもらえる枚数も増えるため流通量もある程度あります。
自分が使う経路の定期と比較して元が取れるかを落札相場から調べてみましょう。
注意点として、磁気乗車証の場合紛失時の再発行ができなくなります。
記名式の本人限定になってしまいますが券売機を使って紛失時再発行が可能なPASMOにすることも可能です。
バス定期は買うな!
路線バスの定期は月に45回以上乗ってようやくトントン程度の金額に設定されていることが多いです。
1ヶ月30日、週休2日を想定すると出勤日数が丁度22日〜なので、仕事以外でもほぼ毎日乗るような方でない限りおすすめはできません。
そして、ICカードであれば現金乗車価格から数円〜十数円の割引があります。
運賃240円のバス定期を買うと、1ヶ月10800円
240円区間はICカード運賃で238円
1ヶ月30日想定で週休2日と仮定すると出勤日数が22日、往復で×2
238×22×2=10478円
(関東バス、神奈中バス、立川バス、京成バス等の場合。事業者により異なります。)
ここから有給休暇や、病欠で休んだ場合更に安くなります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
交通費は、逃れられない支出。
食費等を無理に節約しようとすれば質素な生活になってしまいますが、交通費は工夫次第で簡単に大きな額を削ることが出来ます。
特にクレジットカードとの組み合わせは他の何よりも絶大なので持っていない方は定期用だけにでも作るべきです。
クレジットカードが絡むものは誰でもというわけにはいきませんが、他にも抜け道はいろいろあります。
もう買ってしまっている人も来月更新の時に是非見直しておトクな買い方に変更しましょう!
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